被害妄想が強い人は孤立を避けられない【クラスメイトの女子の思い出】

前の記事で、中学時代のクラスメイトの話をしました

彼女は、ストレスをため込みやすいタイプで、イライラするたびに自分の髪の毛を引き抜いていました

 

精神障害の一つの特徴として、被害妄想が強くなるという点が挙げられます

心を病むと敵を増やしてしまいがちなのは、これが原因だといえます

自分が被害者だと思うから、まわりの人たちを加害者だと思い敵視して、周囲の人々への敵視は、周囲の人々からの敵視となって帰ってきます

人間関係は鏡のようなものですから、人を憎めば憎まれますし、憎まれれば憎みます

怨むことをできるだけ少なくして、怨まれることを少なくしたいですね

中学時代のクラスメイトだった彼女は、被害妄想が非常に強かったです

二年生のころ学校のまわりで工事があったんですが、彼女はその工事の騒音が、自分を苦しめるために出されていると思い込んで、工事中の人たちに直接文句をつけに行って、騒動を引き起こしました

 

異常な被害妄想に、彼女のまわりの人たちは振り回され苦しめられました

でも、今になって分かるのは、彼女自身も苦しんでいたということです

当時は、彼女のことを、迷惑な存在としか思ってませんでした

でも、彼女だって、どうにもならない気持ちがあって苦しんでいたんだと、最近になって分かりました

 

まわりの人を信じられなくて、まわりには敵意しかないと思い込んでいた彼女には、学校に味方がいませんでした。

孤立してかわいそうだとは当時も思っていましたけど、でも「彼女に問題があるから仕方ない」と、思ってました

だから、みんなが彼女を嫌うのを、止めようとはしませんでした。言い訳じみてますが、止めようとしたところで、それは無理だったと思います。

彼女はトラブルメーカーで、問題行動ばかりしてましたから

でも、彼女に問題があるのは事実でも、彼女にもその問題をどうすることも出来なかったということに気付いてみると、「彼女が悪かった」と結論付けることができない気がするんです

精神障害を治すのが難しいのは、本人が、自分がずれていることを自覚できていないことが多いからです

精神ではなく、体の病気なら、痛みだったり、不具合だったり、外見的変化だったり、不調のサインが本人に分かるように出るのに、心の病気の場合には、本人の目が曇ってしまうために、まわりが異常に気付いていても、本人が気付けてないケースが多いです

精神病とまではいかなくても、自分を客観的に見れてなくて周囲から疎ましがられる人は少なくないですが、精神を病むと、その傾向がさらに強まります

 

人間の悩みのほとんどは、人間関係からくるものです

嫌いな相手とは顔を合わせたくないけど、合わせなくてはいけなくて、自分が嫌いな相手はたいてい相手も自分を嫌っているので関係性は悪化する一方ですし、自分が嫌いな人に好かれるのだって困ります

だれにも相手されないのは悲しいですし、人が集まってくる人気者にだって、みんなから嫌われないための苦労があるはずです

人間は人間関係に苦しむけれど、人間それぞれには悪意はなくて、個々人の考え方の違いが、敵意や悪意を生んでしまうのでしょう

孤立する人や自殺する人が、いなくなればいいな、と私は思います